タイトル長くなりすぎた。
ちょうど、阿川佐和子さんの食エッセイ『娘の味』を読了したところに、
飛び込んできた阿川弘之さんの訃報。ご冥福をお祈りします。
阿川佐和子さんといえば名インタビュアーであり、名エッセイストでもあり、
知的でウィットに富んだ、、、という形容がよく似合う方で大ファンなのです。
アラ還とは思えぬエネルギー、美しさに惚れ惚れ。
あんなふうに年を重ねたいものです。
食エッセイでも、家族の思い出の味とか、
両親に食べさせた味とか、色んな味が出てくるのです。
特に気になったのは、ホルトハウス房子さんのチーズケーキ。阿川さんはかつて作り方を知って度々自分で焼いてはお持たせにしたりプレゼントしたりしていたそうな。
うわー、美味しそう!と思ったんだけど、買うとなると15,000円もするんです!(どうやら10年ほどで3000円ほど値上げしているようだ…)
日本一高いチーズケーキ。
小サイズでも6,000円。むむー。いつか食べたいけども。
クリームチーズとサワークリームが二層になって、二度焼きされているチーズケーキ。
ちなみに、鎌倉山に喫茶があり、そこでは1ピース&紅茶orコーヒーでいただけます。
だがしかし!そちらも2700円します。ちょっとしたランチより高い…。
…うぬぬ。誰かプレゼントしてくれないものか。
他には父親(つまり阿川弘之氏)が注文がうるさく、テールから作ったビーフシチューを母は作っていた話とか。
もうねぇ、その描写が美味しそうなことこの上ない。
テールを手に入れたアガワさんは、まずは韓国風のコムタンスープにし、
じわじわ熟成させてから思い出の味のビーフシチューに挑戦する。
そして誰も招待せず、1人で完食する。
小さい頃から、ちゃんとしたごはんを食べさせてもらっているからこそ、
こういう描写ができるんだよなぁ…と思うのです。反省反省。
我が家の定番料理といえば、餃子とか肉野菜炒めとかになってしまう…これではいかん!
親子で作家や、物書きをしている人って多いと思うのだけれど、
(敬称略)
他にも沢山いると思うんだけど、私が(娘さんを)好きな作家さんというしばりで思いつくのは上記の方々。
勝手な憶測だけど、多分みんなファザコンだと思う。それもかなり重度の。
なぜそう思うかというと、私がファザコンだから。
父はすでに他界していないけど。
不意に、記憶が蘇って泣けてくることが今でもある。
母より父の方が好きだったし、今でもそう。
下手したら実母より義母の方が好きかもしれない。
母は世間的にはいい人だし、魅力的な人だけれども、
距離的には近いけれど、精神的な距離は遠いんだよなぁ。
社交の方に比重が高いせいか、身内に対してはぞんざいというか。
自分も母に対して遠慮がなさすぎるのも一因だとは思うんだけど。
でも、もし母が年老いて介護が必要になったとしたら、
ちゃんと介護したいと思うし、看とりたい。
ハハが望むことを出来るだけ実現させてあげたい。
そう思っているけど、母には伝えてないし伝わらないと思う。
親子ってむずかしい。