薄井シンシアさん、何かのインタビューで存在を知り、本も何冊か読んだことがある。
かいつまんで紹介すると、
- 子育て期間は期間限定。子育てに全力投球し、子育て卒業したら働けばいい
- 子育ては十分キャリアになる
- 中途半端にやるより全力で取り組むべし
- 子育て期間が人生で最も幸せだった
…意訳なので本人の趣旨とはちょっと違うかも。
シンシアさんは華僑で基本に留学生として来日し、日本語は母国語でない中働き、旦那さんの海外駐在に合わせて退職し、世界各地を帯同する。
駐在期間中にパートタイムの仕事から仕事を始め、仕事の楽しさに気づく。
お子さんは娘さん1人、インターを経て海外大学に進学させる。離婚されて現在はシングル。
経歴も凄すぎて、参考にはならない部分も多いのだけれど、賛同できる部分もあれば、鵜呑みにはできない点もある。
一つは、一度退社した場合、同等のキャリアに戻るのが困難なこと。
「バリキャリ」がどのぐらいの働き方を指すのか不明だけれど、男性と同様に働くことを求められることを指すなら、残業や飲み会も厭わず休日も自己研鑽する、みたいな働き方のことだろうか。
そりゃ、物理的に無理だわ。
社員全員が残業ゼロ、ジェンダーギャップなく働ける職場であればもっと楽に働けるのになぁ。
マミートラックを肯定しているから、必ずしも共働きを否定しているわけではないこともわかる。
ただ、子育てとバリキャリの相性は悪い、そう言っているだけ。
私がワーママとして10年以上働いていてしんどかったのは、最初はマミートラックを受け入れていたつもりだったけど、そのうち後輩にもどんどん抜かされていって、ステップアップの機会もなかなかないことだった。
そりゃ、何らかのポジションがあって、労働時間に制約のない若者と、残業できない、突発的な休みがあるかもしれないワーママだと、前者を優先させるだろう。
声をあげればよかったんだろうけど、プライベートのごたごたを対応しているうちにあっという間に時間は過ぎ、今度は子どもの受験があるからとなり…。
今はまだ、子育てに軸足を置く期間だ、と思っているまま時間はずるずると過ぎ、いざアクセル踏めるタイミングになってみると、今度はやり方が分からない。
だったら転職でもすればいいじゃん、と言われると思う。実際、ワーママ転職は以前より増えていて、ワーママ・ワーパパ向けの転職サービスも増えている。リアルミーキャリア、withworkなど。
つらつら書いてみたけど、薄井シンシアさん、
実際すごい人だと思うしマネしたいところもたくさんあるのに共感しづらいところもあって、何となく損するタイプなんだろうなぁ…
素敵だなと思うところ
- タフである
- 英語ができる
- 前身し続ける力
- 自分に正直
ちょっと苦手だなと感じるところ
- 気が強そう
- 自分の主張を曲げなさそう
- 人の話聞かなさそう
- ナチュラルに話を捻じ曲げたりしそう
…あくまで、X(旧Twitter)の発信を見てそう感じる、というだけで、文章と対面だと全然印象が違う可能性も高いと思います。
慣れない駐在妻生活をずっとこなし、子育て期間中は子育てに注力、手が離れたらキャリアづくりに全力投球、実績を作ったらすぐ転職を繰り返す働き方は、羨ましいです。
私は、そもそも専業主婦になりたいと思ったことが一度もないし、向いてもなかったし、1馬力じゃ心許ないし、ラッキーにも働き続けることができた。子どもの手も離れつつある。
でも、それでも、アラフォーにしてまだまだもやもやしてます。
悩んでるヒマがあるなら、課題を分解して一つづつ取り組むべきだよな。
私、偉くなりたいのかな? 別になりたくないな。でも、お金は欲しいんだよな。
お金が欲しいって、何のために? 今までのペースで働いていれば問題ないのでは?
最近読んでいた町田そのこさんの「宙ごはん」。
「わたし、お母さんが2人いるの」育ての親の海外赴任を機に、産みの親の元で生活することを選んだ宙。先行き不安な生活の始まりを鎮めてくれたのは、ふかふかに焼かれたパンケーキと、それを焼いてくれた母の友人、やっちゃんだったー。
『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞1位の町田そのこさんによる、読めば感涙必須の物語。
家族ものの小説が刺さるお年頃…。寝る前に読んでたら止まらなくなって号泣しながら寝たので朝起きたら瞼が腫れちゃって大変だった。
勝手に紹介文を書いてみたけど、きっと映像化されるだろうなー!
登場人物がそれぞれ魅力的。
宙…芦田愛菜
花野…蒼井優、市川美和子
やっちゃん…田中圭
風海…杏、石原さとみ
…みたいなイメージ。